最近、地域の小さな事業者でもYouTubeで大きな成果を上げているという話をよく耳にしませんか。
実は、スペースポート紀伊の開業を控え観光客増加が期待される今、YouTube活用は串本町の事業者の皆さんにとって絶好のチャンスなのです。
先日、私たち東牟婁郡の商工会職員向けに開催されたYouTube研修では、チャンネル登録者25万人、最大再生回数1063万回という驚異的な実績を持つ講師から、地域事業者でも実践できる具体的な手法を学ぶことができました。
この記事では、研修で学んだ内容をもとに、串本町の事業者の皆さんがYouTubeを活用して売上向上を実現するための実践的な方法をお伝えします。
この記事を読むことで、1)YouTube活用が地域事業者にとって必要な理由、2)実際にバズった動画の作り方、3)今すぐ始められる具体的な手順が分かります。
研修で聞いた成功事例と最新のトレンド情報を組み合わせ、皆さんの事業成長につながる内容をお届けいたします。
目次
スペースポート紀伊の本格稼働により、串本町には今まで以上に多くの観光客が訪れることが予想されています。この大きなチャンスを活かすためには、事前の情報発信が重要です。
研修の講師によると、YouTube利用者は日本国内だけで7000万人を超えており、幅広い年齢層が動画コンテンツを日常的に視聴しているそうです。特に注目すべきは、動画を見た後に商品を購入する人の割合が84%に達するという調査結果でした。
研修では、コロナ禍を経て消費者の情報収集方法が大きく変わったという話がありました。以前は口コミや紙媒体が主流でしたが、今では「まずYouTubeで調べる」という行動パターンが定着しているのです。
串本町の観光業や飲食業の皆さんにとって、これは見逃せない変化といえるでしょう。お客様が来店前に動画で情報を得ることが当たり前になっているのです。
講師が強調していたのは、「今始めなければ、もう手遅れになってしまう」ということでした。
2025年のデジタルマーケティング戦略において、YouTube活用は最も重要な施策の一つとなっており、地域の小規模事業者こそ早期参入による先行者利益を狙えるチャンスがあるそうです。
研修の講師であるたかぽんさんは、チャンネル登録者25万人を擁し、最高再生回数1063万回という驚異的な実績をお持ちの方でした。
講師が詳しく解説してくださったのは、実際の改善事例です。最初に投稿した「こんにゃく」を使った動画は、それなりの再生回数だったそうですが、視聴者のコメントを分析した結果、「もっとたくさん食べてほしい」という要望が多いことが分かったそうです。
そこで次に制作したのが「きゅうり50本」という大食い要素を加えた動画でした。この改良により、再生回数が飛躍的に向上したとのことです。
研修講師のたかたかぽんさん(タカポンチャンネル)が実践されているという手法で、特に印象的だったのがコメント分析の重要性でした。
「動画を投稿したら終わりではなく、視聴者のコメントを一つ一つ読んで、次の動画に活かすことが成功の秘訣」だとおっしゃっていました。私たちのような商工会職員にも分かりやすく説明していただき、地域の事業者の皆さんにもお伝えできそうな内容でした。
研修では、実際にコメント欄から視聴者の要望を読み取り、それを次の企画に反映させる具体的なワークショップも行われました。たかぽんさんの実体験に基づく指導で、とても勉強になりました。
◆タカポンチャンネルはこちら:https://www.youtube.com/@takaponcook (実際の成功事例をご覧いただけます)
研修で学んだ内容のうち、特に地域事業者の皆さんが取り組みやすい手法を3つご紹介します。
たかぽんさんが教えてくださった方法の一つが、海外で成功している動画コンテンツを参考にして、地域の特色を活かしたバージョンを作成することでした。
「完全にコピーするのではなく、アイデアを借りて自分の地域や商品に合わせてアレンジすることが大切」だと研修で強調されていました。
串本町の場合、海の幸を使った料理動画や、本州最南端の絶景を活かした撮影など、地域ならではの要素を加えることで独自性を出せるのではないかと感じました。
研修では「対比」や「ギャップ」を活用した動画の効果についても教えていただきました。例えば、古い建物と最新技術の組み合わせや、伝統的な手法と現代的なアプローチの対比などです。
串本町の事業者の皆さんであれば、伝統的な漁法と現代の技術、昔ながらの製法と新しいアイデアなど、様々な対比要素を見つけることができるのではないでしょうか。
たかぽんさんが紹介してくださった事例の中で、特に参考になったのが「まいひめおじさん」という方の商品紹介手法でした。
商品の特徴を分かりやすく、そして楽しく伝える手法は、地域の特産品をPRする際にも応用できるのではないかと感じました。
研修後に最新情報を調べたところ、動画マーケティングの世界は予想以上に速いスピードで変化していることが分かりました。
研修では「TikTok Shopが2025年7月に日本でスタート予定」と聞いていましたが、実際には2025年6月には既にサービス開始の見通しとなっているようです。
これは地域事業者にとって新たな販売チャネルとなる可能性があります。特に、TikTokでは50人以上のフォロワー数を有するユーザーがライブ配信を行うことができるため、比較的早い段階からライブコマースに参入できそうです。
研修で聞いた「YouTube収益が70%減少」という話についても調査してみました。2025年現在、YouTubeのショート動画の広告収益は長尺動画と比べて非常に安いという状況が続いているようです。
しかし、視聴者の平均視聴時間は2024年比で15%増加しており、エンゲージメント自体は向上しているとのことです。
調査で分かった興味深い情報として、ショート動画を作成したら、それはYouTubeだけでなく、InstagramやTikTokにも投稿できるということがあります。
同じ動画をインスタ、YouTube、TikTokにアップすることは珍しいことではないそうで、一つのコンテンツで複数のプラットフォームにリーチできるのは、人手不足に悩む小規模事業者にとって大きなメリットです。
研修では実際の制作手順についても詳しく教えていただきました。皆さんがすぐに始められるよう、順序立ててご紹介します。
たかぽんさんが研修で何度も強調されていたのが、台本作成の重要性でした。「いきなり撮影を始めるのではなく、必ず台本を作ってから撮影する」ことが成功の秘訣だと教えていただきました。
台本といっても、セリフを一字一句書く必要はないそうです。「冒頭で何を言うか」「中盤で何を見せるか」「最後にどう締めくくるか」という流れを決めておくだけで、動画の完成度は格段に向上するということでした。
研修では動画編集アプリ「CapCut」の使い方についても教えていただきました。たかぼんさんによると、「高度な編集技術は必要なく、基本的なカットとつなぎができれば十分」ということでした。
無料で使えるアプリでありながら、想像以上の仕上がりにできるということで、予算を抑えたい小規模事業者には心強い情報だと感じました。
たかぽんさんが実際に実践されているという「冒頭3秒のつかみ戦略」も具体的に教えていただきました。
「最初の3秒で視聴者の興味を引けなければ、その動画は見てもらえない」ということで、インパクトのある映像や気になるセリフを冒頭に持ってくることが重要だと学びました。
研修のワークショップで教えていただいたのが、「オチから逆算する構成法」でした。まず動画の終わりで視聴者にどんな気持ちになってもらいたいかを決めて、そこから逆算して構成を考える方法です。
この手法により、視聴者が最後まで飽きずに見てくれる動画を作ることができるということを学ばせていただきました。
研修を受けて、私たち串本町商工会としても新たな支援の方向性が見えてきました。
たかぽんさんが研修で繰り返しおっしゃっていたのは、「完璧を求めすぎずに、まずは投稿してみること」の大切さでした。
多くの事業者の方が「もっと良いものを作ってから」と考えがちですが、たかぼんさんによると「投稿して初めて分かることが多い」ということでした。
商工会としても、会員の皆さんが気軽に動画投稿にチャレンジできるよう、私たちなりにサポートできる方法を考えていきたいと思います。
研修で教えていただいたコメント分析の手法を、会員の皆さんと一緒に実践できればと考えています。
定期的に動画のコメントを一緒に確認し、次の企画に活かすための相談会なども検討させていただいております。
串本町の魅力を最大限に活かすため、複数の事業者による協力企画も可能性があるのではないかと感じています。例えば、漁業者と飲食店のコラボ動画や、宿泊施設と観光スポットの連携企画などです。
YouTube活用を通じて、会員事業者のデジタル化をより一層支援していきたいと考えています。
7月3日には◆経営特別相談会:https://kushimoto-shokokai.com/archives/9945 を開催予定で、よろず支援拠点の専門家によるデジタル支援も受けることができます。YouTube活用を含めたデジタルマーケティング全般について、無料でご相談いただけます。
また、より専門的な支援が必要な場合には、◆エキスパートバンク制度:https://kushimoto-shokokai.com/archives/5862 の活用も可能です。動画制作やデジタルマーケティングの専門家派遣により、皆さんの取り組みをサポートできる体制を整えております。
本記事では、東牟婁郡商工会職員向け研修から学んだYouTube活用術について解説しました。重要なポイントは以下の通りです。
YouTube活用は、研修を受けた私たちにとっても新しい分野ですが、決して手の届かないものではないと感じています。たかぽんさんから学んだ「まずは始めてみる」精神で、皆さんと一緒に挑戦していきたいと思います。
串本町商工会では、皆さんのYouTube活用について一緒に考えさせていただきます。◆商工会へのお問い合わせ:https://kushimoto-shokokai.com/ では、研修で学んだ内容の共有や、専門家派遣制度のご相談なども承っておりますので、お気軽にお声がけください。
地域の特色を活かした動画で、皆さんの事業がさらに発展することを心より願っております。