
串本の海も冬の色を帯び、朝晩の冷え込みが厳しくなってまいりました。町内の事業者の皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
年末が近づくと、どうしても気になり始めるのが「確定申告」の四文字ですよね。「今年こそは早めに終わらせよう」と思っていても、日々の忙しさに追われ、気づけば年が明けていた…なんて経験、私自身も耳が痛いほどよく分かります。
特に今回は、インボイス制度や電子帳簿保存法など、新しいルールへの対応も重なり、「何から手を付ければいいのか分からない」「自分のやり方で合っているのか不安」と感じている方も多いのではないでしょうか。
そんな皆さんのモヤモヤを解消し、少しでも晴れやかな気持ちで春を迎えていただくために、商工会では年明けすぐに「確定申告準備セミナー」を開催いたします。一人で悩まず、私たちと一緒に「準備の準備」から始めてみませんか?
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今年も早いもので、カレンダーの残りが少なくなってきましたね。私たち商工会の窓口でも、「そろそろ準備しなきゃいけないのは分かっているけれど、なかなか手が動かなくて…」といった声をよく耳にする季節になりました。串本の冬は風が冷たいですが、確定申告の時期が近づくと、また違った意味で身が引き締まる思いがする方も多いのではないでしょうか。
多くの事業者さんが頭を悩ませるのが、やはり「書類の整理」と「経費の判断」です。例えば、「店の備品を買ったレシートと、孫にお菓子を買ったレシートが混ざってしまって、どれを経費にしていいか分からなくなった」。あるいは、「ガソリン代は仕事でも使うけれど、買い物にも行くから全額経費にしていいのか不安だ」というお悩みなど、多々あると思います。
さらに今年は、インボイス制度や電子帳簿保存法といった新しいルールへの対応も必要となり、例年以上に不安を感じている方が多いのではないでしょうか。「制度が変わってから、何をどう保存しておけばいいのか自信がない」「もし税務調査が入ったらどうしよう」といった漠然とした不安を抱えたまま、領収書の山を前にため息をついていませんか?
実は、こうした悩みは「正しいルール」さえ知ってしまえば、驚くほどスッキリ解消できるものです。一人で悩んで時間を浪費してしまう前に、まずは基本のルールを確認してみませんか? 今回のセミナーは、そんな皆さんの「迷い」を「自信」に変えるための、まさに準備運動のような場となると思います。


今回の「確定申告準備セミナー」は、これまでのセミナーとは一味違います。難しい税金の理屈を並べるのではなく、皆さんが実際に決算書を作る時に手が止まってしまうポイントを、ピンポイントで解決することに特化しています。

まず前半では、「経費のチェックポイント」を徹底解説します。「10万円以上の買い物をした時、消耗品費にするのか、何年かに分けて経費にする(減価償却)のか」という判断基準や、「自宅兼店舗の場合、電気代や家賃をどれくらい経費に入れていいのか(家事按分)」といった、実務で必ず直面する疑問に一つひとつお答えします。また、もしもの税務調査で指摘されやすい「現金の売上計上漏れ」や「在庫の数え間違い」についても、プロの視点から注意点を分かりやすくお伝えします。

後半は、「所得控除」のお話です。ここ、意外と見落としがちなんですよ。「医療費控除」や「扶養控除」など、使えるはずの控除を知らずに申告してしまうと、本来払わなくていい税金まで払うことになりかねません。「どんな書類を揃えておけば医療費控除が受けられるのか」「子供や親を扶養に入れるための条件は何か」など、家計に直結する大切な知識を持ち帰っていただきます。
このセミナーを受ければ、「これは経費、これは違う」とご自身で自信を持って判断できるようになり、決算書の作成がスムーズに進むはずです。必要な書類もリストアップできるようになるので、申告直前に慌てることもなくなりますよ。

今回、講師としてお招きするのは、近隣の上富田町で開業されている杉野税理士事務所の杉野貴宏(すぎの たかひろ)先生です。30代という若さならではのフットワークの軽さと、親しみやすい人柄で、地域の方々からは「経営のホームドクター」として頼りにされています。
税理士の先生というと、「怖そう」「難しい言葉ばかりで話しづらい」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。ですが、杉野先生はとても話しやすく、こちらの目線に合わせて丁寧に説明してくださいます。京都市内での勤務を経て地元に戻り開業された先生は、「数字をただ計算するだけでなく、それをどう経営に活かすか」を一緒に考えてくれるパートナーのような存在です。
また、杉野先生は若い世代らしく、ITやデジタルの活用(DX化)にも精通されています。「手書きの帳簿が大変で…」「もっと楽に経理ができる方法はないか」といったお悩みにも、きっと良いヒントをくださるはずです。
講義形式だけでなく、具体的な事例を使った演習も予定していますので、「先生の話を一方的に聞くだけ」ではなく、実際に頭と手を動かしながら楽しく学べる時間になりますよ。地元の若い先生と一緒に、前向きに経営課題に取り組んでみませんか?

それでは、セミナーの開催概要をご案内します。
年明け早々の開催となりますが、ここでしっかりと準備を整えておけば、2月からの確定申告本番を余裕を持って迎えられます。
お申し込み方法はとても簡単です。以下のボタンからGoogleフォームにてお申し込みいただくか、商工会窓口までお電話(0735-62-0044)、またはFAXにてご連絡ください。
お手元のチラシにあるQRコードからもアクセス可能です。
「私はまだ商売を始めたばかりだから…」「パソコンも苦手だし…」と遠慮する必要は全くありません。むしろ、そういった初心者の方や、ITに不慣れな方にこそ聞いていただきたい内容です。私たち商工会職員も会場におりますので、どうぞ安心してお越しください。

最後に、今回のセミナーのポイントをもう一度おさらいします。
確定申告の準備は、早ければ早いほど心に余裕が生まれます。「まだいいか」と思っているうちに、あっという間に期限はやってきます。ぜひこの機会に、私たちと一緒に「準備の準備」を済ませてしまいましょう!
皆さんと会場でお会いできるのを楽しみにしております。
