電子帳簿保存法は、税法で保存が義務付けられている帳簿書類について、一定の要件を満たした上で電子データで保存すること、取引情報の保存義務などを定めています。
串本町商工会では、皆さまに情報提供をつづけてまいりますが、今回概要をつかみやすいチラシがございますので、皆様と共有します。
この記事では、下記のチラシを皆様に見ていただくにあたって、疑問をもちそうな項目を解説しています。
・電子帳簿保存法への対応が必要なのかがわからない
・最低限どんなことをすればよいのか?
とお悩みの方のヒントになればと思いますので、ぜひご一読いただき、チラシに沿って自社の電子帳簿保存の状況をチェックしてみてくださいね。
目次
メールやウェブでの取引履歴は、一定期間を経過すると自動的に削除されたり検索できなくなったりすることもあるので、電子取引データを保存しておく必要があります。
・メールで受け取った請求書
・メールで送った請求書
・ネットで商品を買ったときに発行された領収証→Amazonなども対象です!
・請求書システム経由でやりとりした請求書など
下記のいずれかの方法で、保存した電子取引データが改ざんをしていないと証明できるようにすること。とされており
・タイムスタンプ付与
・訂正・削除の履歴が残るシステムまたは訂正・削除ができないシステムなどを導入
・改ざん防止のための事務処理規定を定め、守る
などの方法があります。
【いずれか】ということですので、どれか一つでよいということになります。
この中では【改ざん防止のための事務処理規定を定め、守る】という部分が気になります。
国税庁のHPには、この事務処理規程のひな形が用意されています
これを活用して、自社で運用できるように修正すれば、改ざん防止のための措置を行っているということとなり、システム費用等をかけずに導入できますね。
税務職員の求めに応じて、保存している電子取引データを一括ダウンロードできるようにしておくということです。
形式や並び順は問われないそうですが、通常出力できるであろうファイル形式等で提供される必要があります。
保存媒体の提示・提出までは含まれていませんが、その保存媒体についても、質問検査権に基づく確認の対象となる場合があるそうです。
専用のシステムを導入していなくても、以下のいずれかの方法で対応できます。
エクセル等の表計算ソフトで索引簿を作成して、エクセル等の検索機能を活用する方法です。
★索引簿のサンプルは国税庁HP→コチラ
電子取引データのファイル名に【取引年月日】【取引先名】【取引金額】を含めた名前をつけておくことです。
例えば、2024年2月1日の取引である場合【240201_串本町商工会_25,000_領収証】などです。
上記の2つの条件を満たしている場合は、猶予措置を受けられる可能性があります。
改ざん防止や検索機能などの保存時に満たすべき要件に沿った対応は必要なく、電子データを単に保存しておくことができるとしています。
ただし紙保存している電子取引データも「ダウンロードの求め」があれば応じる必要がありますので、電子データとして保存しておく必要はあるようです。
猶予措置は2024年1月1日以降にやり取りする電子取引データから適用されますが、現時点では「いつまで」かは決まっていないようです。
この記事では、配布されているチラシにのっとって【電子帳簿保存法】に対して、できるだけコストをかけずに対応する方法を書いてみました。
事業主の皆様は、度重なる法改正への対応は負担の大きいところだと思います。
しかしながら、改正内容を理解して違反になってしまわないような対策はしておかなければいけません。
また、11月17日にはセミナー【こわくない!電子帳簿保存】を開催して直前対策を行いたいと思いますので、そちらにもぜひご参加くださいね。