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こんにちは、吉村です。

今回は確定申告の特集です。普段から記帳の際に質問を受ける「勘定科目」について、今回は特に個人事業主の青色決算書の勘定科目について書いていきます。

なぜ、勘定科目は必要なのか?

個人事業主の事業の儲けは、売上から経費を引いて算出します。それだったら、細かな勘定科目ごとに分けず、全てを「経費」としてはいけないのか?という疑問が湧きます。
では、なぜ勘定科目が必要なのでしょうか。

  • 帳簿を作成する際に、勘定科目を使うことで誰が記載しても同じように分類ができて、理解することができます。
  • 事業の中で発生するお金の流れ、「お金を何につかったのか、」「この入金は何のお金か」を把握し、 経営判断をするために必要です。お金を使った場合でも必要経費で使ったのか、借入金の返済に使った  のかで経営判断が違ってきます。

正確な経営判断をするためにも、勘定科目は重要な役割を果たしています。

では、次にどのような経費が、どの勘定科目に入るのかを青色決算書の勘定科目で説明します。

損益計算書の勘定科目

①売上金額:商品等を売上げた金額。

  • 家事消費等:商品等を家事のために使ったり、贈与した場合も収入金額に計上します。その時は仕入価額を家事消費の売上げに計上しますが、仕入価額が販売価額の70%より低い時は、販売価額の70%を家事消費の売上げにします。
  • 雑収入:空箱、作業くずなどの売却代金、仕入割引、リベート、事業で貸し付けた貸付金の利子など。国や県、町などから事業に関連して支給を受けた補助金や助成金で非課税とならないもの。

②期首商品(製品)棚卸高:昨年の12月31日棚卸した商品等の金額。

③仕入金額:販売するため商品等を仕入先から購入した金額。

⑤期末商品(製品)棚卸高:12月31日に棚卸した商品等の金額。

⑧租税公課

  1. 税込経理方式での消費税の納付額、事業税、固定資産税、自動車税、印紙税など。
    (所得税や住民税、国民健康保険税、国民年金保険料、延滞税、交通反則金などは必要経費になりません。)
  2. 商工会、商工会議所、協同組合、同業者組合、商店会、青色申告会などの会費や組合費。

⑨荷造運賃:販売する商品の包装材料費、荷造りのための費用や運賃。

⑩水道光熱費:水道代、電気代、ガス代や灯油代など。

⑪旅費交通費:電車賃、バス代、タクシー代、宿泊代。

⑫通信費:電話代、インターネット接続料、切手代、電報料。

⑬広告宣伝費

  1. 新聞、雑誌、ラジオ、テレビなどの広告費用。チラシや折込み広告の費用。プレミアムお買物券広告記載料。
  2. 広告用名入りカレンダー、手ぬぐいなどの費用。
  3. ショーウインドーの陳列装飾の費用。

⑭接待交際費:事業を営む上で通常必要と認められる金額。

  1. 取引先などを接待する茶菓飲食代。
  2. 取引先などに対する慶弔費用。
  3. 取引先などに対するお中元やお歳暮の費用。

⑮損害保険料:火災保険料、自動車の損害保険料など。

⑯修繕費:店舗、自動車、機械、器具備品などの修理代。

修繕費と言われるものであっても、修繕することで資産の使用可能期間が延長となったり、資産の価値が高まるものであれば、資本的支出となって、減価償却での経費算入となります。

次の1・2の場合は、「修繕費」となります。

  1. おおむね3年以内の期間を周期として行われる修理、改良など。または一つの修理、改良などの金額が20万円未満のとき。
  2. 一つの修理、改良などの金額のうちに資本的支出か修繕費か明らかでない金額がある場合で、その金額が60万円未満のとき、またはその資産の前年末の取得価額のおおむね10%相当額以下であるとき。

判断が難しいときは、国税庁:No.1379 修繕費とならないものの判定 を参考にしてください。

⑰消耗品費:

  1. 文房具、用紙、ガソリンなどの消耗品の購入費。
  2. 使用可能期間が1年未満か取得価額が10万円未満の什器備品の購入費。

⑱減価償却費:建物、機械、船舶、車両、器具備品などの償却費。

  • 一括償却資産:取得価額が10万円以上20万円未満の減価償却資産は、通常の減価償却ではなく、使用した年以後3年間で取得価額の3分の1を必要経費にすることができます。
  • 少額減価償却資産:取得価額10万円以上30万円未満の減価償却資産は、(上記の「一括償却資産」の適用をうけるものは除きます。)通常の減価償却ではなく、そのまま必要経費にすることができます。取得価額の合計額のうち300万円までが限度です。(一定の中小企業者に該当する青色申告者の方が、この適用を受けることができます。)

⑲福利厚生費

  1. 事業主が負担すべき従業員の健康保険、厚生年金、雇用保険などの保険料や掛金。
  2. 従業員の慰安、医療、衛生、保険などのために事業主が支出した費用。

⑳給料賃金:給料・賃金・退職金・食事や被服などの現物給付。

㉑外注工賃:修理加工などで外部に注文して支払った場合の加工費など。

㉒利子割引料:事業用資金の借入金の利子や受取手形の割引料など。

㉓地代家賃:店舗、工場、倉庫等の敷地の地代や店舗、工場、倉庫等を借りている場合の家賃など。

㉔貸倒金:売掛金、受取手形、貸付金などの貸倒損失。

 

㉞貸倒引当金繰戻額:前年度に貸倒引当金勘定に繰り入れた金額は、本年度は繰り戻して収入金額とします。

㊳専従者給与:青色事業専従者に支給している給与。必要経費になる金額は、『青色事業専従者給与に関する届出書』に記載された金額の範囲です。事業の規模、収益の状況などにから相当と認められる金額。

㊴貸倒引当金繰入額:取引先が倒産して売掛金や貸付金などが回収できない時に備えて、決算時に将来回収できない可能性がある金額を経費に計上することができます。その際に使用する勘定科目。

◆研修費用など:事業主や家族従業員、使用人がその事業に直接必要な知識や技能を習得するための研修受け、それに要した費用を事業主が支出した場合、通常必要と認められる金額。

 

貸借対照表の勘定科目

1.資産の部

○現金:現金、銀行で換金できる小切手など。

○当座預金:手形や小切手の支払いに使われる「決済用預金」。

○定期預金:はじめに預入期間を決めて利用する預金。

○その他預金:上記以外の預金。普通預金、定期積金など。

○受取手形:取引で受け取った手形。

○売掛金:回収していない売上代金。

○有価証券:株式、国債、社債など。

○棚卸資産:販売や加工を目的として仕入れて、年度末に販売されずに残っているもの。いわゆる「在庫」。

○前払金:商品仕入れなどのために先立って支払った代金。

○貸付金:事業資金から従業員や取引先に貸したお金

○建物:店舗、事務所、工場、倉庫など事業用に所有する建物

○建物付属設備:事業用の建物に付属する設備。給排水設備や電気設備など。

○機械装置:事業のために所有して使う機械や装置。工場の加工用設備や自走式作業機械(ブルトーザーなど)

○車両運搬具:事業のために所有して使う車両など。営業用車両、トラック、フォークリフトなど。

○工具器具備品:事業のために所有して使う道具や設備で、耐用年数が1年以上で取得価額が10万円以上のもの。測定工具、検査工具、切削工具、型(型枠を含む)。事務机、応接セット、陳列棚、パソコン、カメラ、看板、マネキン人形、金庫、理美容機器など。

○事業主貸:事業主が事業用資金を事業とは関係なしに個人的に使ったときに使用する勘定科目。生活費、所得税、国保や国民年金の支払いや個人の保険料などを支払った時に使います。

2.負債の部

○支払手形:取引で支払った手形。

○買掛金:支払ったいない仕入代金。

○借入金:従業員や取引先から借りた事業資金

○未払金:支払っていない仕入以外の代金。

○前受金:商品などを納める前に、前もって受け取った代金。

○預り金:従業員や取引先などが支払うお金を事業主が一時的に預かっている時に使用する勘定科目。給料から差し引いた源泉税や住民税、社会保険料など。

○貸倒引当金:取引先が倒産して売掛金や貸付金などが回収できない時に備えて、決算時に将来回収できない可能性がある金額を計上することができます。その際に使用する勘定科目。

○事業主借:事業主個人から事業用資金を借りたときに使用する勘定科目。

 

3.資本の部

○元入金
個人事業主の「資本金」ですが、法人と違って毎年金額が変わります。その年の1月1日と12月31日は同じ金額ですが、次の年に繰り越す時に以下のように計算されます。

今期の元入金+今期の所得+事業主借-事業主貸=翌期の元入金
所得が少なかったり、事業主貸が多くなると、翌期の元入金が減少します。

 

まとめ

以上、青色申告決算書の「勘定科目」について書きました。今後の経理にも活かしていただきたいと思います。

青色申告決算書につきましては、今年度から様式が変更になっています。「売上金額の明細」と「仕入金額の明細」が追加されています。主な売上先、仕入先と所在地、消費税の登録番号、売上金額、仕入金額を書く欄が追加されていますので連絡いたします。(登録番号を記入した場合は、売上先、仕入先、その所在地は記入を省略しても差し支えありません。)

(経営指導員:吉村牧子)


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